「もっと上手にコミュニケーションとりたいなぁ。でも、雑談は苦手なんだよなぁ…」
ぼくは喋る仕事をしているからか、よく『人と打ち解けるのが上手そう』と言われます。ですが、初めての人と会うときや、あまり関係性が構築されていない人と会う機会がある時は、毎回毎回くどいほど心臓をバクバクさせています。
そうなんです。実は、ぼく自身が人と会話をするのが苦手な、超内向型の人間なんですね。
そんな時、口下手の民たちが「なんとかしたい!」と意識を向けるのが、雑談の方法です。
だけど、雑談が上手な人はそもそも口も上手。なので見よう見まねでやってみても、しどろもどろになって逆に人から引かれてしまうことも、、、(苦笑)
ですが、結論を言いますと、口下手だろうが高倉健バリに不器用だろうが、人と打ち解けるための雑談術というのは存在します。
この記事では、ぼくのような『口下手な人間でもできる雑談術』をテーマに、雑談ができるようになることのメリットや、具体的な方法について紹介します。
雑談が苦手な人とは?人と打ち解けるための基本姿勢
そもそも雑談の意味は、『特にテーマを定めずに気軽に会話をすること』です。
雑談は、特にテーマを定めず、気楽に会話することを指し、コミュニケーションでもあまり重要ではない事柄をやり取りする様式のものである。専ら相互の親睦を深める行為に位置付けられ、元々親しくない間柄では当り障りの無い内容を、親しい間柄では忌憚の無い話題が出ることはあっても、冗談やユーモアなどのフィルターを介することで、感情的しこりを残さないよう配慮された内容となる。一般的に、とりとめのない話である事が多い。
このように、雑談というのはどのような間柄であっても「親睦を深めるため」に行うものなんですが、雑談を苦手としている人は、
- 面白いことなんて言えない
- そもそも人間関係自体が煩わしい
- マジメと思われているが裏を返せばつまらない人なんでしょ
といった自己評価をしてしまいがちです。
正直に言いますと、普段はそれでも問題ありません。ですが、仕事の場・プライベートの場において、ここぞ!って時は話せるようになっておいたほうがベターだと思っています。
そうです。つまり雑談が苦手だと思ってる人は、まずは自分のことを「雑談が苦手。でもそれで大丈夫。」と認めてあげることが大事なんです。
その上で、これから紹介する5つの雑談が苦手でもできるコミュニケーション方法を利用していただければ、きっとあなたは周りの方々と良い関係を築くことができるようになります。
そして、ぼくはその他にも3つメリットがあると思っているんですね。
- 短い時間で人間性を知ってもらうことができる
- 人の目が気にならなくなる
- 他人を許せるようになる
ひとつずつ説明させていただきます。
雑談のメリット1
短い時間で人間性を知ってもらうことができる
雑談をすれば、お互いの人間性を確認することを、より短時間で行うことができます。そこには雑談の質は関係ありません。
そもそもとして雑談というのは、言葉を使ってやりとりをするってことですよね。(当たり前の話ですが、、、)なんですが、そこからは、
- どんなワードを選定しているか?
- 言葉の抑揚や速さは?
- 声の質は?
などといった、かなり細かな情報を取得することができます。
しかも、雑談といえばほぼ対面で行うものですので、さらに「どんな表情で話しているか」とか「しぐさはどうなのか」といった、ビジュアル面の情報も得ることができます。人というのは、このような情報を集めれば集めるほど、お互いの人間性を理解できるようになりますよね。
ですが、雑談が苦手だからといって避けてばかりだとどうでしょう?
いつまでたっても情報を取得できない(または情報を集めるのに時間がかかってしまう)ので、どうしても関係性を築くのに時間がかかってしまうのです。
雑談のメリット2
人の目が気にならなくなる
雑談が苦手な人は、自分がどのように思われているのかわからないので、人の目を気にしてしまいがちです。
いや、厳密にいうと、仲良く話をしたり信頼関係を深めることが苦手なので、「人から嫌われているに違いない」と決めつけていることが多いんです。
ですが雑談ができるようになると、そのような悩みとは無縁になります。しっかりと会話ができるようになるんで、相手も心を開いて平穏な心で話をしてくれるようになります。そして、その心境を表情や声から読み取って、お互いに高揚感や安心感が生まれてくるようになります。
そして、その経験から「どんな人とでも、雑談をかわせば仲良くなることができる」ということがわかるようになってきます。
すると必然的に自信が芽生えるようになるので、最終的には人の目が気にならなくなるというワケなんですね。つまり、自己肯定感が高まるということです。
雑談のメリット3
他人を許せるようになる
人と会話をすることが苦手な人は、無意識に人を避けるようになってしまいがちです。
そんな心理状態で、他の人たちが仲良くパーティなんかをしている場面を目撃してしまうと、「うらやましい、、、けど、どうせ自分なんて、、、」と、自虐や妬みの感情が芽生えてしまいます。(ぼくもそんな時期がありました)
ですが、雑談を重ねて自分なりの仲間うち・コミュニティーができるようになると、他の人たちが仲良くしている姿を見ても、「おお、楽しそうじゃん!いいね♪」と許せるようになります。
また、ここまでくるようになると、ある程度は自分の得意パターンや苦手パターンが見えてくるようになります。つまり、会話が続く人と続かない人ですね。
そして、どんなに雑談が得意で、トーク力も豊かなエンターテイマーな人でも、仲良くなれない人ってのがいるんだなってことがわかってくるようになります。
この域までくると、「雑談ができないダメな自分」という呪縛からは、イッサイガッサイ解放されているという状態になります。
雑談が苦手な人のためのコミュニケーション術
では、ここからは、具体的に『雑談が苦手な人はどんなコミュニケーションの取り方をすればいいの?』ということについてお話ししていきます。
ここで想定していることは、以下のようなものとなっています。
- あまり信頼関係はできていない
- 自分からトークをするのは絶対できない
- まずは心を開いてもらいたい
そして前提として、『人間はそもそも話を聞いてほしい生き物である』ということを理解しておいてもらいたいんです。
雑談が苦手な人のコミュニケーション術1
小学生のころまでさかのぼる
多くの人は、自分のことを語りたくてもなかなか機会がありません。
なので、たわいない雑談からはじめてから順を追って質問を重ねるというやり方で相手の生い立ちを聞くことで、「お、なんかこの人と話していると気持ちがいいなぁ」と思うようになってくれます。
もっと話を伺ってもいいですか?
昔っからやりたいな〜と思ってて
最初からお花屋さんをやってたんですか?
もともとは東京の方で翻訳家をしてたんです
(ここで「翻訳家」に対して深掘りすることもできますが、あえて過去をさかのぼるように質問を誘導します)
じゃあ、高校生の頃は翻訳家を目指してたってことですか?
でも、小さい頃からのお花屋さんの夢が捨てきれなくて、、w
そのころの夢をかなえられるって
小学生の頃はどんな感じだったんです?ってかこれって聞いていいんですかねw
小学生のころは〜
と、ここまで思い出をさかのぼることができれば、相手はある程度こころを開いてくれるようになります。
雑談が苦手な人のコミュニケーション術2
共感+5W1Hで質問をする
5W1Hというのは、Why(なぜ)、Whewe(どこで)、What(なに)、When(いつ)、Who(だれ)、Howto(どのように)ですよね。
このような情報を、相手に質問をしながら引き出す雑談方法が「5W1Hで質問をする」です。
ですが、このような形で「いつなの?」「どうしてなの?」「なんで?」だけで質問をしていたら、相手にとっては尋問のように感じてしまいがちです。小さな子供が「なんで?なんで?」とばかり聞いてくると、ちょっとしんどい時ってありますよね?まさに、それと同じことが起こってしまう可能性があるんです。
なので、5W1Hの質問だけじゃなくて、しっかりと共感もしていく。そうすることで、お互いにストレスを緩和しながら、雑談をかわすことができるようになります。
オススメの共感ワードは、「さすがですね」「信じられないです」「すごいですね」「そういうことなんですね」「そんなことがあったんですね」です。
よく共感といえば「へぇ〜」とか「なるほど」といったものを、感情を込めて行うといったイメージを持たれがちですが、これらの単語は逆に話を聞いてないように捉われがちです。とりあえず生返事をしているように見えるんですね。(しかも感情こめこめだったら逆にウザくなる、、、と)
なので、先ほどのザツダン頑張るくんとイケイケお姉さんの雑談の場合だと、
昔っからやりたいな〜と思ってて
最初からお花屋さんをやってたんですか?
もともとは東京の方で翻訳家をしてたんです
なぜ翻訳家からお花屋さんにチェンジしたんですか?
このような会話の運びになります。質問ばかりですけど、尋問感は薄れてると思いませんか?
雑談が苦手な人のコミュニケーション術3
ひたすらおうむ返しをする
実は、しっかりとおうむ返しをするだけでも、相手は「話を聞いてくれている」と思ってくれるようになります。
もっと話を伺ってもいいですか?
お花が好きではじめられたんですか?
昔っからやりたいな〜と思ってて
就職とか無しで最初からお花屋さんですか?
もともとは東京の方で翻訳家をしてたんです
じゃあ、高校生の頃は翻訳家を目指してたってことですか?
でも、小さい頃からのお花屋さんの夢が捨てきれなくて、、w
小学校とか幼稚園とか?
会話の運びは、このような感じになります。
雑談が苦手な人のコミュニケーション術4
一度、会話の流れを振り返ってみる
ここからは、こちらから話をしたい場合に、まずはどうすればいいのか?についてお話しさせていただきます。
雑談が苦手だけどこちらから話をしていきたいと思われてる方に、まずオススメするのは『過去に体験したシチュエーションを文字に起こしてみる』というものです。
例えば、誰かと会話をしたけど、しどろもどろになって終わってしまった、、、という場面があったとします。その場面を振り返って、一連の流れを覚えている範囲で文字にしてみるということですね。
すると、会話中だったらいっぱいいっぱいで頭が混乱している状態だったのに、「あ、こういう切り返しができるじゃん」とか「ここで変な返しをしちゃってるな〜」という部分が、俯瞰してわかるようになってきます。
それに、言葉を文字にすることを繰り返すことでワードが頭の中にインプットされていきますので、とっさの時の言葉もスラッと出てくるようにもなります。
雑談が苦手な人のコミュニケーション術5
1文1意でしっかりと話す
これは、話をするときについパニックになってしまう人にオススメの方法です。
パニックになってしまうと、言いたいことをとにかく伝えようとするあまりに、言葉にメリハリがなくなってしまいがちです。
例えばこんな感じで。
そこでオススメなのが『1文1意で伝える』です。
1文1意というのは、「言葉の句点(。)のまで間は、1つの意味だけにしましょう。」というものです。なので、先ほどのザツダン頑張るくんの話を1文1意で伝えるなら、、、
なんだけど、洗剤がなかったんですよね。
なので、近くのコンビニまで買いに行ったんです。
けど、そこには洗剤が売ってなかったんですよw
しかたないんで、近くのドラッグストアまで行ったんだけど、なんとまだ開店前。
でも、他に解決策が思い浮かばなかったんですね。
なんで、けっきょく朝から15分くらい開店待ちしてたんですよ〜
といった感じになるでしょう。いかに冷静になれるかがキモですね。
【まとめ】雑談が苦手でもコミュニケーションは取れる
以上、雑談が苦手な人のためのコミュニケーション術について説明しました。
- 小学生のころまでさかのぼる
- 共感+5W1Hで質問をする
- ひたすらおうむ返しをする
- 一度、会話の流れを振り返ってみる
- 1文1意でしっかりと話す
「もう、雑談が苦手すぎて嫌になっちゃう!」という人向けの記事でしたが、意外と雑談が得意な人にも使えるものもあったんじゃないでしょうか?
まずはこの5つの方法を使って雑談に慣れていただく。
そして、余裕が出てきたら面白いワードや気の利いた言葉の収集をはじめて、会話のレパートリーや返しのキレを磨いていっていただければと思います!
実践経営コンサルタント
田邉輝恭
田辺輝恭
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